KAZU・今もなお走り続ける、ダンスシーンの開拓者 ■ STRUT結成のキッカケは？ スクールは続けてて、そこで教えてたらSHINICHIやOHSHIMAが入ってきて。で、オーガナイザーのRAHAとかに「MAIN STREET※に出てくれ」って言われたりしたんだけど、「独りで出てもなぁ…」と思ってたところにOHSHIMAがいたから、じゃ一緒にやろうかってことになって。 彼らには僕の今までのPOPINGやBE-BOP、TAP、HIPHOP、NEW JACK SWING等の資料を見せて、オリジナルの動きを作るように言ったんだ。彼らもそれに答えて、2作目、3作目と作っていくうちに上手くなっていったんだよね。 ※MAIN STREET：川崎CLUB CITTA'にて開催される豪華なDJやダンサー陣をゲストに迎える最高峰のダンスイベント。MCにはZEEBRAが務めることでも有名。1995.3.25のイベントレポートはこちら。 ■ STRUTの名前の由来とそのスタイルって？ STRUTっていうのはね、スタイルの名前なんだよ。POPPINGにもいろいろあるんだけど、リズムのONでヒットを入れてアフターで動くっていうものをSTRUTって呼んだりするんだよね。 でも僕らのいうSTRUTっていうのは、POPの動き全体をそう呼んでいたんだ。外国でも、ある地方ではPOPPING全体を「ストラッティング」って呼ぶ場合もあるんだよね。 HIPHOPのステップやNEW JACK SWING、BE-BOP、TAP、そしてSTRUTの動きのテイストを全面に盛り込んで作ってるのがSTRUTなんだよ。元々は「かっこよく歩く」っていう意味の言葉なんだよね。 ■ 今までに一番、影響を受けたダンサーは？ MICHAEL JACKSONの振り付けでも有名なJEFFLY DANIEL、『BREAK DANCE』に出演してるPOPIN'PETE、BOOGALOO SHLIMP、POPPIN TACO、それにSKEETER RABBITと彼の弟のMAXI、そしてFLAT TOPかな。 ■ ダンスをやってきた人生の中で忘れられない思い出は？失敗談なんてありますか？ 忘れられない思い出だと、やっぱりLAでJEFFLYと一緒に仕事をしたり、NYにTAPをやりに行ったりしたことかな。 失敗談は…あるよ（苦笑）。BE-BOPでショウに出たときに、独りでやったことがあったのね。その時にスプリットってあるじゃん？あれをやって、足が外れたまでは行かなかったんだけど、股関節がズレちゃったのね。なんとか元の高さまでは上がってきたんだけど、そこから動けなくなっちゃって、さすがに「無理！」ってサイン出した(笑)。すぐその後にBOBYとKOJI君のショウがあったから、すぐに出して。28か29歳くらいの頃かな。大変だったよ、足がね、10cmくらい長さが変わっちゃってた（苦笑）。 他にもね、イベントのオーガナイザーに逃げられちゃって、そのときのギャラをもらいそこねたこともあるよ。けっこう高いギャラの仕事だったから、チームのみんなでションボリしちゃってさ（笑）。今でも当然、取り返せてないしね（笑）。