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「wazacule」オーガナイザーkeity / テーマパークダンサー新井健太
〜ストリートダンサーとテーマパークダンサーの共存〜
「wazacule」オーガナイザーkeity / テーマパークダンサー新井健太
テーマパークダンサー (以下、パークダンサー) が集まり、プライベートの時間を使って、ダンスイベント「wazacule」 (ワザクレ) が始まったのは、今から8年前。この夏、7回目の開催を迎える「wazacule」が、Zepp Tokyoというステージでその幕を閉じることになった。ストリートダンスシーンにもパークダンサー出身者は多く、最近は、現役パークダンサーがストリートシーンで踊ることも少なくない。両方のシーンが同調しつつある今、「wazacule」代表・keity氏と、現役パークダンサー・新井健太氏に話を聞いた。

「wazacule」オーガナイザー keity(大峯圭太)

「wazacule」オーガナイザー keity1979年2月2日生まれ、福岡県出身。「ダンス甲子園」を見て、ダンスに興味を持った少年時代、九州のミュージカル劇団でジャズダンスに出会い、地元、福岡のテーマパークオーディションの合格をきっかけに上京。上京後、パークダンサーとして6年間活躍。同時にストリートダンスにはまる。現在はパークダンサーを引退し、子どもダンスインストラクターとして活躍中。NHK「おかあさんといっしょ」、フジテレビ「SMAP×SMAP」、年末ジャンボ宝くじ等、TV、CFに多数出演。保育士、幼稚園教諭、チャイルドマインダーの資格も持つ。

時代と共に、テーマパークにストリートダンスが浸透。

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まず、オーガナイザーのkeityさんへ質問です。イベント名「wazacule」 の由来は?

keity

“わざくれ”というのは、昔の日本語で、「やけ、なりゆきまかせ、なるようになるさ」という意味です。最初になりゆきまかせで始まったイベントなんで、楽な気持ちで、自分達の好き勝手にやりましょう!って意味でつけました。でも、最近は“なりゆきまかせ”ではどうにもならない規模になってきたので、今では反面教師的な意味合いになってますね (笑) 。

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なるほど。そもそもkeityさんは、6年間パークダンサーとして活躍されていたそうですが、その同時期にイベントをやろうと思ったきっかけは何だったのですか?

keity

福岡から上京してすぐ、パークダンサーの仲間とチームを組んだのですが、イベンターの知り合いもいないし、踊りを発表する場がなかったんです。で、こうなったら自分でオーガナイズしちゃえ!って感じで。これがまさに、イベント名の由来、「なりゆきまかせ」ですね (笑) 。

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本当ですね (笑) 。そんななりゆきで始めた「wazacule」が今回でファイナルを迎えるにあたり、この8年もの間に、パークダンサーも変化してきたのでしょうか?変化したとすればそれはどういう点でしょう?

keity

パークダンサーに対して、ジャズ、バレエ、タップ、いわゆるシアター系のダンスしか踊れないイメージが強いかもしれません、しかし、本来ストリートダンスが踊れる人はたくさんいたんですけど、なかなか仕事の中で踊る機会がなかったんです。最近は時代の流れなのか、パークの振りの中にも、どんどんストリートダンスが入ってきていて、みんな練習する機会が増えていると思います。今のパークダンサーは、ジャンルに関係なく、何でも踊れなきゃいけなくなった。この点が一番大きな変化だと思います。もっとも、こういった現状に行き着くまで、パークの中でストリートダンス出身の先輩方が、ストリートダンスの存在価値を上げてくださったからだと思うので、深く感謝していますね。

ストリートダンスシーンは憧れです。

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過去に、はむつんサーブ、いとうなおきからあかいけのりあきまで、CO-IN LOCKERSなどが出演し、今回は7DOWN8UPPERなどが出演しますが、keityさん自身、ストリートダンスシーンにどんなイメージを持っていますか?

keity

ストリートダンスシーンは今でも憧れです。僕はジャズダンス出身で、上京をきっかけにストリートダンスを始めた人間なので、ストリートダンスシーンに強い憧れを持っていました。「ダンス甲子園」でインペリアルさん () とかを見て、ダンスを始めようって思ったのに、気がついたらタイツを履いて、ジャンプしたり、ターンしたりしてましたから、あれっ?みたいな (笑)。もちろん、そのタイツの時代にも、とても感謝していますよ。でも最近は、ストリートダンスシーンもテーマパークも、良い形で触発しあって共存しているような印象が強いですね。

IMPERIAL (インペリアル)
…TV番組「たけしの元気が出るテレビ」内のコーナー「ダンス甲子園」において人気を博した6人組。ロッキン、ブレイキンをベースに、揃ったユニゾンと高い構成能力を持っていた。

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現在、パークダンサーを離れたkeityさんなりに描く、パークダンサーの理想像は?

keity

常にパークダンサーということに誇りを持って、1人1人がパーク全体の看板として、プロフェッショナルな意識を持つ人ですね。そして、先輩、後輩、力を合わせてこれからも良い作品を作っていってほしいです。

TDM

では最後に、7月18日、Zepp Tokyoでの「wazacule vol.7」に遊びに来てくれる人へメッセージをお願いします。

keity

「wazacule vol.7」の準備をしている最近、たまに「これ、俺がオーガナイズしてるイベントなんだよな?」と不思議な気分になるんです (笑) 。「vol.1」を知っている人なら、誰もが納得すると思うんですが、僕が福岡から上京したての8年前、渋谷の小さな小さなクラブで始まった「wazacule」が、7回目にして、僕たちスタッフが夢に見ていた、Zepp Tokyoでできる日が本当にやってきました。本当にこれまで力を貸してくれた出演者と、僕のわがままに付き合ってくれたスタッフ、そして何より、遊びに来てくれる観客の皆さんに、心から感謝です。と同時に、毎晩寝る前に不安になるんですが… (笑) 。今は“やるっきゃない、やってやるんだ!”っていう気分です。200人を越える出演者とスタッフが作り出す“club with entertainment show case”「wazacule vol.7」を、是非ともご覧下さい。
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