Y:
ダンスでも何でもそうなんだけど「作っていいよ」っていわれたら作り込んじゃうんだよね。映画の世界を持ってくる時とかもあるし。あまりに突拍子もなくて、わかりにくくて受け入れられない時とかもある。この前、NOB君と2人でショーやった時に、ZAP MAMA(ザップママ)の音を使った時とかもありえなかったよね。なかなか使わないし。アレをやったことによって近づいてきた人がいたしね。ジャズのRYOSUKEとか、「なんであの曲使おうと思ったんすかー!?」って聞いてきたよ(笑)。
N:
あれはね〜、半端ない世界でしたね(笑)。でも俺はああいうの好きだよ。多分世界的には「なんだこの人たちは?」って感じだったよね。ZAP MAMAってErykah Badu(エリカ・バドゥ)みたいなダークな声なんだけど、そこにヒューマンビートみたいなトラックが混ざってて、怪しい感じなんだよね。最近はソロもYO-SINスタイルでハウスやってるよね。
Y: なんかノリノリのヒップホップでソロとかってなると、なかなか自分の世界が作りづらくて。流行のヒップホップの音は、歌ってるアーティストのことが気になっちゃってね。THE ROOTS(ザ・ルーツ)とか、自分の好きな世界観のヒップホップだといいんだけど。ポップスに捉えちゃうせいなのかな。ヒップホップって他のジャンルよりも意識してしまうのかも。アーティストのバックグラウンドとか、歌ってる内容とか。こういう踊りや、こういう世界観で躍っちゃっていいのかなとか。
N:
今だったら若い子たちの方が気にしてるのかもね。こういう曲でしかハウスやクランプできないとか話を聞いて、そんなのもあるんだ〜って思ったよ。オレって流行りだとか流れとかを気にしないではいられない人だから。どうなってるんだろうって仕組みとかが気になって、やってみたくなるの。今なら、クランプもやってみたいと思う。クランプのハウツーもののDVDは見るたび変わっていってるし、発展途上なものだから面白い。最初の頃は全く興味なかったんだけど、最近のSEVA、PATOくんたち見てたらやってみたいなーって思う。
何でも躍れるダンサーにはなりたくないの。別にクランパーになりたいとかではないし、興味があるだけ。自分の固まってるスタイルに、自分の興味があるものを吸収して、総合的に進化させたい。自分の中で、モヤ〜って、なんとなく自分のスタイルはあって、そこに吸収したものを近づけていく作業なんだよね。もしクランプっぽい動きをした時に、本格的にやってる人たちには「それはクランプじゃない」っていわれるかもしれないけど、それがオレのスタイルなんだよね。
Y:
オレも今はポップに興味があるけどポッパーになりたいわけではなくて、オレのスタイルに近づけていく作業だね。ダンスはヒップホップなんだろうけど、何でも手をつけたい。音楽はジャンル関係なく何でも聞いちゃうよね。
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