TDM - トウキョウダンスマガジン

STRUT 10th anniversary 〜since1994〜
ニュージャックスウィングの第一人者KAZUを筆頭にオリジナル実力派ダンサーとして名高い”BUTTER”のO-SHIMA&SHINICHIで構成される”STRUT”。大御所ダンサーのKAZUが未だ若手ダンサーであった2人の才能を見抜き大抜擢してから10年。
STRUT結成のキッカケ
KAZU(以下:【K】)
94年12月にみんな目標にしているようなイベント、MAIN STREETがあって、その出演依頼があったのをキッカケに結成した。当時、下北沢のスタジオでレッスンをやっていて、そのスクールに大島と進一が通っていたのね。その時に大島を誘ったら、進一も一緒にやろうって事になったのが始まり。

O-SHIMA(以下:【O】)
俺達は未だ10代だったから、俺達からみたら大抜擢だった。

【K】その当時は、みんな青山NIGHTとかに出て、そこから選ばれたチームがMAIN STREETに出て行くっていう流れだったんだけど、自分から見たらそれに見合うだけの技量があったからね。2人とも別の感性があったよね。大島の場合は、レッスンに来た当時からちゃんと踊れていたから、自分の持っているダンスの資料を見せても、自分の感性で消化して踊りこなしてくる。進一の場合も創造性があったし、凄く練習熱心で上達が早かった。始めは、自分と同じ年代のダンサーとショウタイムをやろうと思ったけど、可能性のある人や自分にとっての刺激のある人達とやりたいって思った。

【O】大抜擢された時は嬉しかった。「その分ちゃんとやらなきゃっ!」って思ったし、練習も凄くした。「こういうのやりましょうよ」って想像して、みんなの個性はそれぞれだけど、方向性が合ったから自然に形になる。
STRUTのショウを作る面で楽しい事は?
【K】当時”ELITE FORCE”等が全盛期で、「彼らがどんなショウケースの構成をしているいるのか?」作り方だけ学んで、その他はいろんな資料見たりしてみんなで作り上げていたっていう、手作り感が楽しかった。作品のイメージに踊りがはまった時がいい(笑)。未だに、3人で作っていても行き詰まりが無いよ。作り方さえ覚えちゃえば出来ちゃう。大体、先の人(先駆者的な人)が止まっちゃうとみんな止まっちゃうんだよね。目標の人達が踊りを止めちゃうと「次に何をやったらいいのか?」って途方に暮れる人が多いけど、自分達で創ってきたから行き詰まりも無く、楽しくやる事が出来たと思う。

【O】全くその通り(笑)。作り方だけ教わって、勝手に作るの事が楽しくて今に至る。いろんな踊り見て勉強してきて、良いところだけ混ぜたり吸収したり。
自分にとっての”STRUT”の存在は?
【O】ホームグラウンドなんだと思う。何かで煮詰まったら、STRUTのビデオを見て基本に返るから。「やっぱ、コレだなぁ」って思う。いろんな踊りがあって、いろんな流行の踊りを見るけど、最終的に一番見るのはSTRUTかな。(笑)

【K】根底にあるモノが同じで、個性っていう面で出方が違うだけ。例えば、2人でステップをやる場合でも、ベーシックなステップはその中にあるから、誰が作っても分かるんだよね。骨組みが一緒なんだよ。STRUTの場合はショウタイムを1回やると刺激がもらえるから、半年美味しい気分になる。ソロでやる時とは違うけど、通じるモノがあるからしっかり受け止められる。

SHINICHI(以下:【S】)それぞれのフィルターを透ると形が変わる感じだから「あのステップを崩して、このステップが出来た」みたいな感じ。
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