TDM - トウキョウダンスマガジン

So deep 〜 The Natural Team. 〜  
So deep 〜 The Natural Team. 〜
So deepSo deep

1995年Nao, Subaruにより結成。その後、現在『XXX-LARGE』としても活躍中のTakesaburoが加わり、1998年にはOhishi, Takahisa, Tomo, Uematsuらも加わる。数々のコンテストにて優勝、多数のDance DVD、東京を中心に全国各地のパーティに出演。個々の活動には、安室奈美恵、浜崎あゆみ、BOA、TRF等のバックダンサー、Pushim、Jazztronik等アーティストPV出演、モデルやデザイナー、DJ等があり、様々なフィールドで活躍している。
(写真左 : L→R Uematsu, Subaru, Takesaburo, Nao, Ohishi)

何年経っても、かっこいいと思えるものが変わらないチーム。
―Takesaburo

TDM

“So deep”ってホントに仲いいよね。仲間としてずっといい関係で踊り続けていられるのは何でだと思う?

Nao

俺らって有名になりたいとかじゃなくって、ただ純粋に一緒にハウスを踊りたくてやってるからね。

Subaru

利害関係でチームをやってる人が今多いのかなって感じがする。素直に自分たちの好きな友達と好きなタイミングでやるからこその良さが出るんだと思う。で、その良さが出たから、それなりに人に良いって言ってもらえるんだろうけど。ま、もちろん、ダメな部分も含めて。

Takesaburo

あとは、何年経っても、どんなに流行りが出てきても、かっこいいと思えるものが変わらないから、ずっと一緒にやってられるメンツだとも思う。みんないろんなスタイルが出てきて、それをやったりもするけど、こっちは変わってないから。同じものを求めつつ、進化しつつっていうか。

TDM

ショーはいつもどういう感じで決めていくの?

Subaru

普通に好き勝手やっていいって言われたら、まず曲からだね。こういうステージです、とか、こういう主旨のイベントですって言われたら、その決められたルールの中でどれだけ遊んじゃおうかって考える。

Ohishi

So deep 俺はDJやってるから音には一番うるさいよ。たぶん。

Nao

うん、めんどくさいもん (笑)。

全員

(笑)。

Subaru

それがいい所なんだけどねー。

TDM

どういうところにこだわるの?

Ohishi

んー、とりあえず曲を選ばないと話にならないでしょっていう…。

Nao

ほら、既にうるさい感じが (笑)。

全員

(笑)。

TDM

でも自分たちでいいと思った曲を持ち寄るんでしょ?

Nao

持ち寄るけど、基本Ohishiっていう存在はでかいよね。うちらはそんなにレコードを買ってないから、で、ハウスのかっこいいのはやっぱりレコードじゃん。結局持ち寄ったりするけど、Ohishiが持ってきたのに決まることが多い。

Ohishi

もちろん毎回がそうではなくて、皆が持ってきたCDの音から決まることもあるけどね。ただ、レコードでしか聴けないMIXも多いし、CDだと今はDJによるMIX CDが多くて一曲をとおして聴いたりイメージすることができなかったりするからね。

Subaru

でも、「これある?」って言ったら、大体持ってるもんね。

Ohishi

…んなこたぁないよ(嬉)。

Subaru

どこかで聞いた「あの曲かっこよかったよね。」って言うと、「持ってる持ってる。」ってなるし。

Nao

俺たちの音楽の好みがすごいバラついてるのも面白いところかもしれない。普段聞いてる曲はバッラバラ。

Subaru

全然違いますね。5人のiPod聞いたら気が狂うくらい(笑)。

Nao

俺持ってないよ、iPod。

全員

(笑)。

Takesaburo

例えだよ、例え!

Nao

ウォークマン的なものは、欲しいんだけどさ…いや、欲しいっす(笑)。前にCDウォークマンで、もらったMIX CD聞いてたら、音に入りすぎて、鳥肌が立って、「やばいやばい!泣きそう!」って、交差点で動けなくなったり、地下鉄で踊り出しちゃったことがあって、「ちょっと、オレ、アブねー」って思ったことはあったけど(笑)。

Subaru

だからたぶん、普段聞かなくても平気なんだよね。

Nao

うん、そのバランスでいいんだと思う。普段聞くとしても、ハウスを聞いてるのはほんとに稀で、ゆるーいのばっかり聞いてる。

TDM

Subaruは普段何聞くの?

Subaru

So deep俺は何でも聞いてますよ。

Ohishi

こいつはマジでぶっ飛びすぎ。不思議な感じだよね。

Nao

たまにiPodから音が漏れてきたのを聞いて、すげーびびるもんね(笑)。

全員

(笑)。

Subaru

いや、全然ぶっ飛んでないですよ。アンビエント系とか環境音楽とか、変わったものを聞いてるわけではなくて、ほんとに普通に売られてる…

Takesaburo

ゴダイゴ!

Subaru

…ゴダイゴ、好きだけど。

Takesaburo

こないだ“モンキーマジック”聞いてたじゃん。

Subaru

いや、そう、何でも。新しいものから古いものまで。日本のから海外まで、何でも聞きます。雑食です。

TDM

Takesaburoは何を持ち歩いてる?

Takesaburo

オレはほとんどヒップホップっすね。最近は結構、ソウルとかファンクとかジャズとか聴いてますね。

Nao

生っぽい感じだよね。

Takesaburo

そう、昔のブラックミュージックから、今のヒップホップまで。

TDM

今のところ誰もハウスを聞いてないよね(笑)。

Subaru

ハウスチームの取材なのに。

全員

(笑)。

みんなが真ん中を向いているわけではなくて、個々にリンクしてる奴がいる。
―Subaru

TDM

So deepは今年で何年目?

Subaru

今年で12年目かな。

Nao

俺とSubaruの頃から数えると。95年からだね。

Takesaburo

俺は97年から入ったし。

TDM

元々SubaruとNaoの2人から始まったんだよね。出会いは?

Subaru

小学校と中学校が一緒です。

Nao

俺ら的にはクラブで遊ぶノリでやってて、元町のLOGOSであったダンスコンテストで、タケ= (Takesaburo) と知り合ったんだよね。その時タケはヤザキセイさんとかと“とんかつ膳”ってチームやってたんだよね。

全員

“とんかつ膳”! (笑)。

Takesaburo

そうそう。高1の時に飯食ってて決めたの (笑)。

Nao

あの頃はみんな面白いチーム名だったよね。“チェリーボーイズ”とか“天然水”とか (笑)。

Ohishi

高校生だからふざけてたよね。

TDM

なんで“So deep”になったの?

Nao

当時ラッパーが「マジでドープな〜」とか「ディープ」とか言ってるのが流行ってたの。その時にハウスで「So deep」って曲があって、「とても深い」って意味だし、いいんじゃないって。でも、ちょっと前までは“Tight (タイト) ”って名前になりそうだった (笑)。

全員

アブねー!(笑)

Subaru

当時のハウサーはピッタリとしたパンツとか流行ってたし、あとは、一応「渋い」とかそういうまともな意味もあったんですけど。

Nao

最初は“Tight”として元テレ※のオーディションを受けに行って、落ちて、帰ってきて…

※天才・たけしの元気が出るテレビ!! : 通称元テレ。毎週日曜夜8時から日本テレビ系列ほかで1985年4月14日から1996年10月6日までにかけて放送されたバラエティ番組。名物コーナーの「ダンス甲子園」で日本にダンスブームを巻き起こした。


Subaru

またネタ作ってる時に、「チーム名…ちょっと違うね。」って (笑)。

Takesaburo

気付いた! (笑)。

Nao

Naoで、同じメンツなのにまた「So deepです。」って受けに行ったの (笑)。

Subaru

で、また落ちたんですけど (笑) 。

Nao

3回連続くらいで落ちたんだよね。でも、その"Tight"で踊ったのが、一番最初に人前で踊ったことになるかも。イベントにショウタイムとして初めて出たのは、"So Deep"で、それが高1の秋ぐらい。市川CLUB GIOで"与作"※の2人がMCをしていたイベントで、TAICHI君とかYUZURU君とかYARIさんとかいた。懐かしいね。

※与作 : 現在のKRUDのメンバーTAICHI, SHINDOの2人組ヒップホップチーム。NAOはその2人が大好きだったらしい。


Uematsu

その頃Ohishiと俺は静岡で高校生だからわかんないね〜。

Nao

俺とSubaruでいうと、高1の時に"So Deep"が始まって、高2の時にタケとくっついて、その時コウヘイっていうまた変な奴もいたんだけど (笑) 。高3の時に、俺とタケとSubaruと3人でやってた時なんだけど、静岡からOISIHIがYoko※と2人で東京のコンテストに出に来てて、知り合って、こいつらが高校卒業の時に上京してきたから、くっついた。

※Yoko : So deepのメンバー。現在は、静岡を拠点に活動中。


Ohishi

東京来てからはUematsuと俺とYokoと3人でやってた。だから俺とYokoとSubaru、NaoとUematsuの4,5人で1年くらいやったりした時期もあったね。その間タケとTomoは受験で抜けたりしていて一年後に加わって、また一緒にやったり。

Takesaburo

Tomoはオレの実家に泊りながら東京の大学を受験してた。でも、しっかり落ちた (笑) 。

TDM

みんなの中ではずっとダンスと接していきたいって感覚はあったの?

Ohishi

人それぞれ違うよね。

Subaru

また、皆が皆、真ん中を向いているわけではなくて、HiroshiとかTomoとかとリンクしてるやつも、個々にいるんだよね。

Ohishi

Tomoはもうデザインで才能が爆発してるから、そういう意味では一番しっかり、やることがまとまってるかも。

Nao

っていうかさ、“So deep”ってクラブが好きだよね。Tomoとかスケジュールが相当タイトなのに、本当にクラブが好きすぎて、誰よりもってくらいクラブで踊ってるじゃん。ボロボロになりながらも (笑)。

Subaru

だって、クラブから外に出ても踊ってたもんね。

TDM

でも、それが“So deep”にとってすごくナチュラルなんだろうね。

Ohishi

それって素晴らしい、良いことだよね。自然な方がいいよね。

みんながそれぞれのバランスでうまくやってる。
―Nao


TDM

最近、楽しいことってある?

Ohishi

俺ね、最近踊ってるのがすごく楽しい。

全員

ァイェ〜! (笑)。

Takesaburo

ダンサー的発言!

Ohishi

最近ALMAのHIROさんとも話してたんだけど、昔って、上手くなりたいけど情報がないから、とりあえず、みんなそうだと思うけど、がむしゃらに練習してたと思う。それで、ある程度踊れるようになってくると、多分練習してないんじゃないかって。

Nao

昨日TUCHI (=PINO, Nao, 群青のユニット)で飲んでて、群青がその話をしてきた。「皆練習とかしてる?一人練とかしてる?」って。で、PINOさんが「ん、してない。」って (笑)。

Ohishi

別に一人じゃなくてもよくない?

Nao

仲間と集まってゆるい感じでやってるのと、本当にストイックに一人でやるのとでは、若干違うんじゃない。ブレイカーやヒップホッパーとかって、一人でもやるし、チームで集まってもやるんだよ。だけど、そういうのが、俺らってないよね。

Ohishi

Ohishiそう、特にハウスのダンサーがそういう意識がない、こりゃまずいっていう話になった。そういうのもあって、もう一回踊ることに目を向けたら、すごく楽しくなったんだよね。このタイミングで、この前「SUPER FRIDAY」のハウスの2on2バトルにタケと出たら、すごく楽しくて、面白かった。「バトルはまぁいいや」って思ってたんだけど、口だけだと思われるのも癪で出た。そしたら、すごく楽しかったんだよね。

Nao

でも、そういう感覚みんなあるよ。踊っててしっくりこない時はこないし。

TDM

ダンサーの取材で改めてダンスが楽しいって言われることもなかなかないから面白いよ (笑)。他に誰かある?

Subaru

俺は最近ハウスじゃないダンスを習うことにハマってます。

Ohishi

それは前からだよね(笑)。

Nao

最近とかではありません〜 (笑)。深夜連してて、明け方4時くらいになると、いきなり上半身脱いで、「どう?」って聞いてくるしね。

全員

(笑) 。

Subaru

でも、俺は筋トレとかではなくて、引き上げたりする方。こないだはバレエも習いに行った。ハウスは究極に自然で、リラックスで好き勝手できる。だから、本当に決められたことを逆にやってみようかなって思って。

Nao

俺も仕事でジャズとかやるけど、そういうのでもない限り、そんなにカチッと踊んないね。もともとすっごいゆるい踊り方だし、Subaruと2人でやってた時から、人から「ゆるすぎ」って言われてた。じゃ、Uematsuが料理が楽しいっていう話しよっか (笑)。

Uematsu

そう、今一番料理に時間を割いてるんです (笑)。もう毎日。家で休みの時も、職業病で仕込んじゃったりするぐらい今はまってる。本当に好きなんです。でも、この話、ダンスの取材なのに…いいんですか?

全員

(笑)。

TDM

気にせず続けて(笑)。

Uematsu

Uematsu最近魚を触るようになって、皮を剥いだりするのがすごく難しくて、でも、それをやったりするのが大変で楽しい。できないことができるようになるのがすごい楽しいから。料理に関して自分によくしてくれる人がいて、その人から包丁を頂いたり、まだまだなんですけど…。なんかそういうのって嬉しいじゃないですか。でも、ダンス的な話じゃなくてすみません (笑)。夜中はクラブに行ける時は行って、楽しく踊ってます (笑)。でも今、一番料理に費やしてて、ダンスとのバランスが悪いかなって思うんですけど…。


Nao

いや、“So deep”みんながそれぞれのバランスでうまくやってるよね。

ものすごく鼻が良いというか、耳が良いというか…センスがいいと思う。
―Subaru

TDM

じゃ、Takesaburoがはまってることは?

Takesaburo

曲を買うことですかね。いろいろな曲を買って聴きまくってます。逆に、ダンスの刺激が少ないんです。“So deep”といる時とか、自分の好きなダンサーといる時しか刺激がない。最近は、前みたいに、「あ!あいつらかっこいい!あの人もかっこいい!」っていうような感覚を得なすぎて、ダンス以外の人といますね。DJの人とか、トラックメイカーの人とか、ダンサーと言うより、音楽好きな人とつるんでることが多い。

曲は、ヒップホップを聞いて、そのもとネタになってるソウルやファンクを聞いてって感じです。レコードを一枚ずつ買うほど几帳面ではないから、今はCDなんですけど、そのうち、ラウンジくらいでなら回したいなと。俺の中では、フロアでヒップホップをCDJやパソコンでを使って回すのはナシだと思ってるんです。DJのフロアではスパッ!とレコードで。ハウスとかは、CDJでもいいと思うんですけど、ヒップホップの音のかっこよさは、やっぱレコードじゃないと出ないと思う。この前来てたビートマイナーズ (Da Beatminerz) とかプレミア (DJ Premiere) のプレイとか見てたらアツかったし、全然見せ方が違った。ああいうのが今一番刺激になってますね。

TDM

もともとダンスはヒップホップから入ったんだっけ?

Takesaburo

Takesaburo音楽はずっとヒップホップを聴いてたんですけど、ハウスを全く知らない時にイージョー (EJOE) とブライアン(Brian Green)を見て、「ちょーかっけー!なんだこのダンス!?」ってなって、ハウスに入った。この前同じイベントにイージョーも出てて、一緒にセッションしたりもしたんだけど、最近一番楽しかったショーでした。

TDM

“So deep”がAIRで主催している「Jus Dance」はどんなコンセプトなの?

Ohishi

毎回“So deep”を取り巻くいろんなダンサーをフューチャリングして、ちょっと出てもらうみたいな。

Nao

ユニットって今すごくあり過ぎる時代になってるから、毎回違った“So deep”が見られるっていう。一発目はいろんなカラーを出したかったから、タケはヒップホップやって、Ohishiは“ど”ハウスをやって、Subaruはジャズヒップホップで…。

Subaru

多分、どのパートでも“So deep”のメンバーが良く見えたと思うんですよ。何でかって言うと、趣味は違っても、ダンスのテクニックだけじゃなくて、音を持ってくる感覚だったり、ものすごく鼻が良いというか、耳が良いというか…センスがいいと思う。それが“So deep”の良さかなと思います。

Nao

この前の「Jus Dance」が、それぞれのパーソナリティが出てて、あんなにいろんなダンスを、しかも、取って付けた感じではなく、本気でやってるフィールドとして見せられるチームって他にないと思う。今度※はHYROSSIさんとSubaru。KOJIさんとUematsu。オレとWADOO。Ohishi、Takesaburo、HIROさん、ソウちゃん(SOICHIRO)の4人でやるよ。

※編集部注記 : インタビューは11月実施の為、公開時にこのイベントは終了しています。

Ohishi

でも、あくまでうちらとの区別は付ける。悪い意味ではなくて、“So deep”が軸になるって意味で。音楽業界ではアーティスト同士がフューチャリングでボーカルに少し参加とかしてるけど、ダンスではまだそういうのがないなと思った。やってみると面白いし新しい。

Nao

いつか、それがダンスだけじゃなくて、服とか、もっと大きくなったら面白いと思うな。

TDM

TakesaburoもXXX-LARGE (トリプルエクストララージ) で「EXTRA LOUNGE」ってイベントやってるよね。

Takesaburo

「EXTRA LOUNGE」は2ヶ月に1回やってて、今年も年末に1回やって、来年からやる箱を今探してます。イベントの色がかぶりたくなくて、ショーも他よりは少ないです。トリプルは毎回出てます。目指してるものとしては「Jus Dance」に近いかもしれない。

Nao

「Jus Dance」を創る時に、あまり「EXTRA LOUNGE」に被らないようにしようっていうのはあったよ。もうちょっとダンスイベントにしたかったから。

Subaru

Subaruそう、あくまでダンスイベント。でも、パーティーの部分もやりたいし、ダンスをしてない人にも見に来て欲しい。 俺が最初にダンスを習ったのがHYROSSIさんで、今度の「Jus Dance」で一緒に踊るのがすごく楽しみなんですけど、HYROSSIさんとダンスの話をしたんです。「何のために踊ってるのかって言ったら、見てもらいたいから。じゃ、誰に見てもらいたいかって言ったら、ダンスしてる人もそうだけど、ダンスやってない人。ダンスに興味の人も振り向かせたいよね。」っていう話をした時がすごく楽しかった。できるだけ一人でも多くの人に見て欲しいっていうのは、僕も同じ考え方なので。で、どうせなら男性より女性にいいって言ってもらいたいよねっていう…

全員

(笑)。

Takesaburo

何?何て? (笑)。

Subaru

まぁモテたいっていう… (笑)。

Nao

これ以上は編集部カットだな (笑)。

Subaru

まぁ、生き方が先輩ですね。

NaoとSubaruが「俺にはダンスしかない」って言って、「そう言えるってすごいな」って思った。
―Ohishi

TDM

誰か生き方で影響受けた人っている?

Nao

生き方かぁ…。“So deep”で言えば、俺とかSubaruやTakesaburoはダンスだけって感じで、OhishiはDJ、Uematsuも料理してて、Hiroshiもバーやってて、Tomoも絵を描いたり、デザインをやってる。ダンスだけでやっている人の中に、自分が思う理想のスタンスで生活している人に、巡り会えたことがないんだよね。強いて言えば、俺の個人的な理想に近いと思うのは、タップダンサー。例えばSUJI君とかだと、アンダーグラウンドでやってはいるけど、ジャズ箱や公園でやったり。かと言って、“So deep”でそういう風にやるのも違うしね。ずーっと模索し続けるんだろうね、たぶんダンスやってる内は。

Ohishi

その時によって違うだろうね。そう思う時もあればそう思わない時もある。

Nao

やってることは変わんないんだけど、ある時期はすごく考えこんで、ある時期は、自分がやってることに満足できたり。

Ohishi

So deep昔、NaoとSubaruが「俺にはダンスしかない」って言ってたことがあって、俺はあまり言ったことがなかったから「そう言えるってすごいな」って思った。ダンスで忙しくなった彼らを見てて、俺ももっとダンスだけで何かをしたいなって思って、最近ダンスに向き合ってる。もっとダンスで何ができるかをちゃんと考えなくちゃダメだなと。ダンスで何かしたいなと思ってきた。なんか、フラフラし過ぎてるから。そんな、すぐにはわかんないけど、今、ダンスを見直すタイミングとしていいなと思ってる。

Takesaburo

俺はダンスで食べていくって意識はあまりないかもしれないっすね。でも、今はここまで来ちゃってるから、辞められないし、何かを残したいっていう気持ちはすごくある。俺らより上の世代の人たちも、ガキの頃から見つつ、でも、今の上の人たちとは違う別の動きを俺たちの世代がしたいと思う。ダンサーって、上の人たちが通ってきた道を、下の世代も通るっていう流れがあるけど、でも、もっと開拓を俺たちがしないとなって思いますね。やってるうちにそれを残せればいいなと。今「ダンスで食ってくぞ!」ってなると、振付師とかになるけど、俺にはあまりその才能はないし、多分できない。まぁ、人がやってないことで、かっこいいことをやりたいだけっすね。たぶん自分たちがそういう世代なんだと思います。第一線の世代も上にいて、その背中を見てきてるから、自分たちでもムーブメントが起こせればなって。

TDM

Takesaburoの言う、“かっこいい”ってどういうこと?

Takesaburo

ダンスに至っては今、一個一個のショーに対して気持ちが 感じられないショーが多すぎると思う。みんなダンスで食べてるから、忙しいっていうのもあると思うんですけど、それに追われてる人が多すぎるっていうか。昔だったら、俺らの一個前で待ってるチームを見てても、「やってやろう!」っていう気持ちが見えたけど、今は「はい、出番終わったー。次、ゲスト誰?見る?」みたいな、ショーに対する価値観が違う人が増えたと思う。ゲストが出てくる時に、若い子たちがすっげーワクワクして、「やっと見れるよ!」っていう風にして俺たちも見てたし、そういうショーをやりたいなとも思うし。でも、上の人たちも含めて、今は忙しすぎてそういうのが無くなってきたなって思う。

Ohishi

全体的にマンネリなんだよね。

Takesaburo

そうそう。でも、それを「Jus Dance」や「XXX LOUNGE」だったりで伝わってけばいいかなと。若い子にもどんどん…。でも、18歳とかでクラブに入れないっていう時点で問題なんですけどね。その世代がやっぱり入って、盛り上げていかないとっていうか。

Nao

その頃にいいもの見ないとね。

Takesaburo

俺たちの時は、Rootsのショウっていうと、ぶわーって全ての空気が集中して、会場全体が一つになってたのが、今は、「別にゲストだから何?」みたいな。そういうのが寂しいかな。

Ohishi

でも、それだけ増えたってことだよ。分散しちゃうのかも。

Takesaburo

だから、せめて俺らのいいと思ってることを提示して、それが好きだっていう奴らが集まってそういう空間を作れれば、どんどん大きくなると思う。それで、最近バンドマンとか、ダンサーだけじゃないつながりが増えてきて、そういう人たちともやってみたい。結構、ダンサーってある枠の中でやってるから、それじゃ面白くないかなって。

Ohishi

あ、今の俺、その逆入っちゃってるな。今ダンスしか見えてない (笑)。

Takesaburo

でも、それはもともと「Cabaret」※とかDJとか、ダンス以外のことをもうやってきたから、今、そう思えるんだと思う。だから、みんないい環境にいるなって思いますね。自分のハウスに関しての刺激は、他のやつらより、“So deep”のメンバーの方があるし、見ててテンションが上がる。

※Cabaret : Ohishiが所属するプロジェクト「Cabaret」主催のダンスミュージックパーティー。定期的にWARE HOUSEで開催。

Nao

良いこと言ったね (笑)。

Takesaburo

本当はそういうのは“So deep”以外の奴らからも、もらいたいんですよ。でも、最近減ってきたのが寂しいですね。

TDM

お互いリスペクトし合ってる仲間がこんなにもいるってすごいね。

Nao

いやー、奇跡的だよね。こんだけ同世代で8人集まるって。

Ohishi

運が良かったよね。

Subaru

So deepどんだけケンカとかしてても、やっぱり仲良くなれるってことは本当に仲のいい仲間なんだろうなって思う。それって一生巡り会えない人は巡り会えないし。でも、うちらはそれが何人もいて、すごく幸せだなって思います。

Ohishi

…ここは編集部カットで (笑)。

Subaru

え!?何で!?何で!?絶対使うとこだぜ、今の!!

全員

爆笑。

interview & photo by AKIKO
'07/12/07 UPDATE
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