TDM - トウキョウダンスマガジン

New Yellow・「新しい(New)日本人(Yellow)」
RAVEの話し
ではタイムリーなRAVEの話し(笑)。まずNew YellowクラスのダンスチームがRAVEの出場者枠として出てきたのは、ちょっとびっくりという人もいましたが…
T:いやぁ、まだまだそんなレベルじゃないです。今回彼女たちがRAVEに出たのは、やはり九州から全国区にでるためには(全国の)みんなに見てもらう必要がある。そこでRAVEにも出てきた。
グランドチャンピオン戦ではかなり凝った作りで、僕はホント好きでしたね。
RIKA:予選では「ショーアップされた作品」を見せようと思いました。それで衣装もそれっぽくしてみたり…衣装も重要だと思うんです。ネイティブアメリカンとヒッピーのあいのこみたいなのを自分達でイメージして、いろいろ貼ったり、縫ったりして(笑)。
いつも衣装は凝るんですか?
CHIHARU:楽じゃないけど…。やめた、夢をあたえるために、「余裕でできる」!……ぜいたくしなければね。
じゃあ、曲によって衣装もいつも違うと。
KINUE:はい。決勝ではラフなスタイルでやる予定だったんですよ。いつものありのままの私たちを見てもらうつもりで…自分達の今のスタイルとか、踊りを意識して。見せたかったんですけどね。勝つために敢えて予選はああいうスタイルでいったんですけど、逆に裏目にでたのかなぁ…
本当に残念でしたよね。予選で負けた後、他の人のダンスも見ないで、唇をかみ締めながらじっとうつむいていたのが印象的で。あれを見て「プロだなぁ」と思ったんですけど…
T:やっぱり意気込みもあったし、その時は悔しかったですね。地方にいるから、コンテストとかで自分達をアピールしないと見てもらえない。(アンダーグラウンドでいえば)「Main Street」とか出るの、夢なんですよ。そういう大舞台に出るためにもやっぱりコンテストに出て人目についたほうがいいと思って。だから本選にも残りたかった。でもこうして予選の踊りを見て、取材のお声がかかったりして嬉しいですよね。原宿のラ・フォーレにいたら「ファンなんです」という娘がいて一緒に写真撮られたり(笑)。RAVEでNewYellowの踊りを見て、何かを感じてくれた人がいたわけだから、それはそれで満足しています。後悔はしていません。

TDMについて
T:しかし、今回こうして紹介されるというのも、やはり東京に来てTVに出たからこそだと思うんですよ。僕らにとっては今回RAVEに出れたことの意味は大きいです。
そうかもしれませんね。実力があって、かつそれが人前に紹介されないといけない。
T:メディアの役割って大きいと思うんですよね。つまり、昔はその場で表現されるダンスがすべてだった。例えば道端でロックダンスやブレイキングをやっていて、通 りすがりに見る。ところが今は、いろいろなメディアでダンスがとりあげられ、ダンスというものを映像として見せたり言葉で伝えたりして想像を膨らませることができる。例えば今回雑誌(Dance Style Basic)とTDMさんとで僕たちを紹介してもらって、その上で僕らの実際のダンスを見るとまた見え方って違うと思うんですよ。ああ、こういう歴史の積み重ねがあって今のこのダンスがあるんだな、みたいな。。。また逆に言えば、メディアを意識して僕らの表現方法も変ってくるかもしれない。簡単な例ではTVに出るときは当然TV用の構成を考えるし、舞台中心の時はそれ用のダンス。僕が思うにはTDMは新しいことをやっている。インターネットっていうのはメディアとしてまだまだかもしれないけど、時代が追いついたときは凄いですよ。九州で僕らがやってきたこと(ハウス)も同じかなって。

ある程度自分たちのスタイルも確立したと思うんですけど、今後はどんなことをしていきたいですか?
T:(メンバーが)楽しんでやっていればいい。でも一方で名前を売っておく必要もあるからいろいろなところに出て行こうと思う。自分たちのスタイルをみんなに伝えていきたい。(そのために)この夏に自分たちのスタジオ「VOTTOM LINE」を小倉でオープンさせました※。基礎から教えるという意味のBOTTOMとVICTORYのVをかけて。せいじさんがつけてくれました。
※「VOTTOM LINE」問い合わせ:093-951-1195(Outlet)
最後にみなさんにとってNew Yellowとは?
T:大切な仲間。この人たちしかいないっていうか。これからもずっと一緒で、それぞれ個性を出していければいいと思う。みんなで今後もいろいろチャレンジしていきたい。
地方で活動するハンディを負いながら、また一方地方での活動ゆえのオリジナリティを育み、独自のスタイルを築きあげているNew Yellowであった。インタービューをしていても、そのダンスに対する真摯な気持ちが伝わってきた。「New Yellowは大切な仲間です」という言葉を胸にこれからも全員でがんばっていくのだろう。個人的にもかなり応援しています!!
'99/08/18 UPDATE
Interview : AOYAMA(DDF)
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