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Meltin' Pot Special Interview
Meltin'Pot Special Interview
Meltin’Pot 第5回公演“SCOPO(スコーポ)〜ブラッチアーノの堕天使たち”Spescial Interview
数多くのアーティストの振付けや、ダンサーとしても第一線で活躍しているダンス界におけるカリスマたちが“Meltin' Pot”として一挙集結!回を重ねるごとにダンサーたちの関心を確実に集めてきた話題の舞台の第5作目がTDMに初登場。今回構成・演出を手がける主宰のJUNに行った独占インタビューの模様をお届けします!
今回で5回目の開催になりますが「Meltin' Pot」 を始めた経緯は何ですか?
JUN
ダンスを軸にしたショーを、どうやったらもっとおもしろくできるのかとか、踊りが好きじゃない人でも、これはいいぞ!と思ってもらえるには、どうしたもんか…と、ずーっと漠然と考えてたんだよね。そして、劇団スーパーエキセントリックシアターの本公演の振付けの仕事をさせてもらったり、劇団員の方々にダンスレッスンをしていた経緯から、役者さんたちと接する機会が多くなってきたときに、もしダンスだけじゃなくて芝居や歌、アクション…という色んな要素を盛り込んで、1つの演目として自分なりのスタイルでや演り切ることができたら、それが僕が踊りを始めて以来、無意識に求めてきたアウトプットになるんじゃないかなって、考えがまとまったんだ。そしたら頭の中で雷鳴が轟いたような感じがあって、これだ!と思って、第一回公演の「ナトゥレーザ」を企画した。2001年の9月が初公演だったんだけど、その頃はまだまだ模索中だったから、文字通り「トライ&エラー」の繰り返しだったよ(涙)。

僕自身も漠然とした思いが何となくまとまったという段階でしかなかったし、大きな公演を主催するには素人すぎたりで、かなりあやふやな部分が多かったから現場もまとまらないし、マジで大変な思いをした。今ではいい思い出だけどね(笑)。それから2回目までは、かなり芝居に傾倒した作品にしたんだけど、やっぱり自分のルーツというか、大本は踊りだな、と原点に立ち戻った思いで3回目以降を開催してきた。だからメンバーも限定せず、そのときのコンセプトに賛同してくれるキャストで構成してるよ。ユニット名通りの“坩堝(るつぼ)”っていう状態は、エンターテインメントのジャンルだけじゃなくて、人の坩堝という意味でもあるからね。これからもいいものは、積極的に取り入れて行きたいと思ってるよ。
どうやって作品のタイトルを考えるのですか?
JUN
作品の内容とタイトルと、どっちが先行するのかって意味だと思うけど、メルポは内容先行型だね。シノプシスが出来上がるまで、あーでもない、こーでもないと関係者でブレストした結果、こんなイメージのタイトルにしようってことになって、やっとタイトルを考え始めるという感じかな。初回の「ナトゥレーザ」は、ポルトガル語で「遊牧民」という意味。サブタイトルが「さまよえる現代の遊牧民たちへ」だったから。2作目の「イーリャ」は「島」の意。島を舞台にした作品だったし、同じポルトガル語にしたのは、1作目と同じくらい芝居の要素を多くしたから。何でポルトガル語かって?んー…、僕がカポエラをやっているからというのが表向きの理由で、本当は耳慣れない言葉にした方がカッコいいかなーなんて、単純な理由です(笑)。

3作、4作目の「That’s Dance-Tainment」は、映画「That’s Entertainment」のもろパクリ…す、すんません。そして今回の5作目「SCOPO(スコーポ)」は、イタリア語。だってマフィアがテーマなんだもん…って、バラしちゃっていいのかな?このインタビューが上がるのは、公演前なんだよね?ま、いっか。TDMの読者限定!ってことで(笑)。SCOPOは、=英語でスコープ。先を見通すというか、遠く(将来)を見据えるという、今後の活動に関して僕なりの意識ともオーバーラップするところがあって、いくつか上がった案の中から、今回はこれにしたんだ。5回目だし3部作だから、ちゃんと先を考えながら進もう!なんて考えたりしてるんですよ、こんな僕でもね(笑)。フライヤーのデザインで分かりづらいかも知れないんだけど、タイトルが「SCOPO」で、サブタイトルが「ブラッチアーノの堕天使たち」です。ブラッチアーノが何かって?それは、本編を見てのお楽しみです!
今回の「SCOPO〜ブラッチアーノの堕天使たち」の見所は?
JUN
リハーサルをやっていてすごく痛感したのが、全員が前作よりも、さらにパワーアップしてるってこと。お世辞とか自画自賛じゃなくて、ホント、マジで、すごくなってると思う。だって、良くも悪くもメンバー全員踊りバカだからね(笑)。どうやったらもっとよくなるかってことしか、考えてないんだもん、それはすごいパワーになるよね。そんな連中が×6人なんだから、踊りは期待してもらってOK!絶対に損はさせません!そして何といっても、今作を含めた3部作構成!これは見ごたえあるよ。とはいえ、1作品だけ観てもらっても、充分に楽しめる内容なのはモチロンなんだけど、1作品観たら絶対に他も制覇したくなるような、アリ地獄?!のような作品です!ハマったら最後、行くとこまで行かないと終わらない、みたいなネ(笑)。って、そんな怖いことじゃないんだけど、メンバーそれぞれの魅力が最大限に活かされてると思うので、初作品から観てる人には、たまらない内容になってると思う。それぞれのキャラクターが立ってるというか、ある種、そこで、そう来るか〜!なんて、痛快な部分もあるかも知れない。次回作は来年の初春、最終作は来年の初夏を予定しています。TDMさんの取材もお待ちしてま〜す!
ダンサーとして、役者としてのバランス(割合)はどんな感じですか?
JUN
踊りも芝居も自分なりの表現方法の1つだから、特に踊りと芝居のバランスって考え方をしたことがないんだけど、どっちかを重視しているから、どっちかが手抜きになるってこともないし、まったく別もののようで実は演じるという意味では表裏一体だと思うんだよね。踊りの方がキャリアとしてはモチロン長いんだけど、どっちにもハマっちゃったかな(笑)。上手くできないうちは早く上手くなりたくて躍起だし、少しでも手応えを感じたりすると、上が見えてきて壁にぶち当たるし、結局は、挫折と克服を繰り返してるようなもんなんだけど、ダンスの表現、芝居の表現、それぞれ奥が深いというか、、、まだまだ極みきれてないっスよ、自分…!だから、ダンスだけの舞台も好きだし、まだ経験はないんだけど、踊り抜きで役者としてだけっていう舞台にも、チャレンジしてみたいなー。これを読んでいるキャスティング担当の方、是非ご一報を♪いい仕事しまっせ〜!
様々なジャンルのダンサーで構成されていますが、ダンスを見せる=魅せるために、工夫しているところ等はありますか?
JUN
テクニック的なことは、実はあんまり重要視してなくて、モチロン格好悪かったら話しにならないから、練習不足で舞台に上がることはしないんだけど、自分も他の人の舞台を観てて、ファンになったりまた観たいなってリピーターになったりする理由って、その人の存在そのものというか、プレゼンテーションなんだよね。「魅力じゃない?」とか云うと、だからその魅力を出すには、どーやってんのか聞いてんでしょ!って怒られそうだけど、それには色んな理由があって一言じゃ云えないんだよな〜、ごめんね(笑)。例えば、僕が振付けを間違って踊ったとしても、オーディエンスには間違ったと気づかせないどころか、返って目立ってやったぞ、みたいなことが1つあるとしたら、それは技術の問題じゃなくて、経験とか、どれだけ場数を踏んでるかにもよるし、プレゼンテーションと云われる表現能力の問題だったりするよね。プレゼンテーションって、審査員をする立場を想像すると分かってもらえると思うけど、元気のよさとか、目や顔の表情もそうだし、立ち居振る舞いすべてが関係してくることじゃない?だから一言で説明するのは難しいと云いたかったんだけど…、あと「もうチョット観たい!」ってところで、やめとくというのはあるかも知れないな(笑)。お腹一杯食べたら、次にお腹が空くまで食事のことなんて誰も考えないじゃない?でも、八分目じゃないけど、もう少し食べたいけど我慢しとこうなんて思うと、食べ物のことが脳裏から離れなかったり…、ずーっと欲していた状態で待ち望んだものが来たら、その喜びといったら、、、って、何かヘンな話しになってきたな(汗)。あと、ゲップが出るほどや演らないというのとは別に、これでドンチョウが降りたらもう観られないんだという、ちょっと切ない思いは、自分が観てる方でも惹かれちゃう理由としてあるかな。だからまた観に行っちゃうという魅力にもつながるよね。モチロンそれには、作品自体の完成度が高くなくちゃイケナイんだけど、その辺を意識して作ってる部分はありますね。感情移入できない舞台は、観ててつまんないもんね。

そうそう、これもTDM読者限定情報になるけど、秋にOff Meltin’ Pot として、3部作の番外編を演るとか演らないとか…。少人数限定で、場所は都内某所が予定されているとか、いないとか…(笑)。もし本決まりになったら、TDMさんにまっさきにお知らせしますので、ぜひお越し下さい!

とにかく、今回の3部作はメルポとしても初の試みなので、メンバー、スタッフ一同すごく気合が入ってますので、ぜひ皆さまお誘い合わせの上、ご来場ください!宜しくお願いしま〜す!!
Meltin’ Pot Vol.5 SCOPO
キャスト:Meltin' Pot (JUN / Yoshie / SETO / SHIBA / Shintaro / PINO)
9/22(Thu)-9/25(Sun)@東京キネマ倶楽部
22日(木)
OPEN 18:30 / START 19:00
23日(金)
OPEN 13:30 / START 14:00
OPEN 18:30 / START 19:00
24日(土)
OPEN 13:30 / START 14:00
OPEN 18:00 / START 19:00
25日(日)
OPEN 13:30 / START 14:00
お問合せ:メダリオンメディア 03-5540-6112

チケット予約
チケットぴあ 0570-02-9966(Pコード:362-909 / 0570-02-9999)
CNプレイガイド 03-5802-9999
ローソンチケット 0570-063-003(Lコード:35479)
前売り:\5500 / 当日:\6000 / 入場時に1drink代\500
'05/09/09 UPDATE
Interviewer AKIKO


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